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【レポート】大阪・京都 #2 Meetup

  • 執筆者の写真: Sho T
    Sho T
  • 6月20日
  • 読了時間: 4分

更新日:6月26日

概要

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1回目の 大阪 , 京都 , に続き、関西ICP Meetup #2 を開催いたしました。

今回のMeetupでのインサイトについて簡単にレポートいたします。



京都ではIoT/DePINとICPの可能性について

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京都でのハイライトとしては、参加者の関心がIoT/DePINに強く、ICPとの相性が議論されました。先日行われた「Truth to Earn:真正性が創る新経済圏 〜<IoT/DePIN × ICP>10兆円市場への挑戦〜」の内容も共有され、以下のような可能性が議論されました。


革命的パラダイムシフトの始まり

ICPが単なるブロックチェーンプロジェクトではなく、人類の生き方そのものを根本的に変革する "分散クラウド革命" であるということが強調されました。従来のブロックチェーンが台帳の分散化に留まる中、ICPは "クラウドインフラ全体" を分散化し、個人が「インフラオーナー(データ主権等)」として経済的自立を達成できる新しい社会システムを提供しようとしています。IoTは物理世界を含むデータ社会を実現し、その中でのICPの位置付けは大きいと認識されました。


ブルシットジョブからの完全解放

現代日本が直面する「意味のない仕事」の蔓延と若年層の早期離職問題に対し、ICPとDePINの融合は根本的な解決策を暗示しています。田んぼでの米作り、IoTセンサーによる環境データ収集、分散クラウドノード運営、技術コンサルティングといった複数収益源を統合することで、社会に真の価値をもたらしながら経済的成功を達成できる新しい働き方が生まれ始めています。


技術と生活の完全統合モデル

特に革新的なのは、ICPのChain Fusion(チェーンフュージョン)技術により、

例: 太陽光発電 → ビットコインマイニング → DeFi運用 → 農作物直販

といった一連の経済活動がインターオペラブルに統合管理できる可能性です。これにより、エネルギー、食料、データ、金融のすべてが個人レベルで統合され、従来の中央集権的企業への依存から完全に解放されます。

※参加者からは、UAE等で実証実験が構想される「マシンエコノミーフリーゾーン」(機械エコノミーを推進する世界初の経済特区構想。AIやロボティクス、Web3ベースの機械が自律的に価値を創出しコミュニティと共有する新しい経済モデルを実証する場。ロボットやデバイスをトークン化する「Machine Tokenization」や、機械生成の収益をコミュニティに直接配当する「Universal Basic Ownership(UBO)」といった取り組み等)についてなどが共有されました。真に分散されたアーキテクチャでこのようなビジョンを実現するためにICPが今後着目される可能性があります

従来不可能だった新しい公共性の創出

IoT/DePINとICPの技術的相性が、従来不可能だった新しい公共性の創出を可能にします。(参考詳細)個人の経済活動が同時に社会全体の利益に貢献するシステムが確立され、利己と利他が対立しない新しい社会モデルが提示され得ます。IoT/DePINとICPの融合は、従来の「国家や企業が提供する公共サービス」から、「個人の自律的活動によって創発する新しい公共性」への転換を実現する可能性があります。この新しい公共圏では、個人の自由と社会の利益が対立せず、技術的インフラが民主的に管理され、価値創造と価値享受が公平に分配されます。



大阪ではトリレンマ課題におけるICPの重要性など

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大阪でのハイライトとしては、ブロックチェーンが10年以上直面してきた「トリレンマ」の解決可能性についての議論でした。分散性(Decentralization)、セキュリティ(Security)、スケーラビリティ(Scalability)の3要素を同時に高レベルで実現することは、従来「不可能」とされてきました。


ICPの「レイヤー分離」による突破口

ICPが提示する解決策は、従来の「単一チェーンですべてを解決する」発想を根本的に覆すものになります。ICPは分散台帳機能をイーサリアムなどの既存チェーンに委ね、自身は分散型コンピューティング(分散型クラウド)に特化することで、全体として「大きな三角形」の実現を目指しています。


この戦略の革新性は、ブロックチェーンとクラウドコンピューティングという異なるレイヤーでの最適を組み合わせることにあります。イーサリアムの高い分散性とセキュリティを維持しながら、ICPの高性能コンピューティングでスケーラビリティを補完します。重要なのは、これが単なる「L2ソリューション」ではなく、インターオペラブルな統合アーキテクチャであることです。


ICPの「分散型クラウド」としての意義

ICPの本質的な革新は、それが「ブロックチェーン」ではなく「分散型クラウド」として機能することにあります。従来のAWSやAzureに代わる分散型インフラを提供することで、Web3の根本的な矛盾 —分散型アプリケーションが中央集権型インフラに依存する問題— を解決します。


この視点から見ると、ICPはイーサリアムやソラナと競合するのではなく、むしろ補完する存在である。今回の参加者同士でもこの視点がベースとして認識共有されました。台帳管理に特化したチェーンと、コンピューティングに特化した分散クラウドの組み合わせにより、初めて真の意味でのWeb3アーキテクチャが実現されるということです。






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