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ICP Ninja:Internet Computer開発の道場へようこそ

  • 執筆者の写真: ICP Japan
    ICP Japan
  • 5月4日
  • 読了時間: 4分

更新日:7月8日

この3部構成のシリーズでは、ICP Ninja にフォーカスし、Internet Computer上でのアプリケーション開発とデプロイの方法を一新する革新的なウェブベース開発環境を紹介します。
この記事では、ブラウザベースのIDEやテンプレートプロジェクトといったICP Ninjaの中核機能を包括的に解説し、従来の開発上の障壁をどのように取り除いているのかを明らかにします。初心者から上級者まで、あらゆるレベルの開発者がICP上で構築を始めるためのエントリーポイントとしてこの強力なプラットフォームがどのように機能するかを探っていきます。

過去の記事では、プラットフォームの最新機能を紹介する「ICP Ninjaアップデート:Coulombマイルストーン解放」や、AIアシスタントによる開発効率化を扱った「ICP NinjaとAIによるdapp開発の進化」について解説しました。

ICP Ninjaとは?


ICP Ninjaは、Internet Computer(ICP)上でカニスター型スマートコントラクトを開発・デプロイするための**ウェブベース統合開発環境(IDE)**です。
従来のICP開発ワークフロー(例:IC SDKのダウンロード、開発者IDの作成、リソース支払い用のCycles取得など)を抽象化し、ブラウザ上でテンプレートプロジェクトを選び、「Deploy」ボタンを押すだけで、即座にメインネットへアプリを展開できます。

主な機能


  • ブラウザベースのIDEでコードを編集
  • プロジェクトの自動保存(後から再開可能)
  • デプロイ済みプロジェクトは20分間有効(再デプロイ可)
  • AIアシスタントによる学習支援:
    • コードの質問・トラブルシュート・改善提案・解説などが可能
  • 対応言語:Motoko・Rust(今後、Python・TypeScriptにも対応予定)

テンプレートプロジェクトでは、ICPの独自機能(HTTPSアウトコール、ランダム性、Chain Fusionなど)を体験できます。

Chain Fusionとは?


Chain Fusionとは、ICPが他のブロックチェーンと直接通信できる機能であり、ブリッジやオラクルに頼ることなく、他チェーンから情報を取得したり、トランザクションを署名・送信することができます。

Chain Fusionの3つの仕組み:

  1. 直接統合(Bitcoin)ICPは専用のビットコイン・サブネットを通じてBitcoinネットワークと直結。カニスターはChain-Key暗号としきい値署名(threshold signatures)を使ってBitcoin上で署名・送信が可能。
  2. 分散RPC統合(Ethereumなど)EVM互換チェーンに対しては、RPCカニスターを通じてCloudflare等のJSON-RPCサービスにHTTPSアウトコールでアクセス可能。
  3. HTTPSアウトコール他のチェーンまたはWeb2サービスと双方向通信を可能にする。ECDSA、EdDSA、Schnorrなどの署名方式に対応しているチェーンであれば呼び出し可能。

EVM Block Explorer プロジェクト


ICP Ninjaでは、Chain Fusionの実験ができるテンプレートプロジェクト「EVM Block Explorer」が利用可能です。

このプロジェクトでは、ICPのスマートコントラクトが他のブロックチェーンから情報を取得し、ECDSAおよびSchnorrしきい値署名でメッセージに署名する方法を学べます。しきい値署名はChain Fusionの中核技術であり、カニスターがそれぞれの署名方式に対応した公開鍵を持ち、対応する方法でメッセージに署名できます。

プロジェクトは現在Rustで提供されています(Motoko版は近日公開予定)。
WELCOME.mdやREADME.mdを参照し、ICP Ninjaの使い方や各プロジェクトの詳細を確認してください。

ICP開発を始めるにはこれ以上ない入り口です。今すぐ ICP Ninja を開いて、あなたのプロジェクトをデプロイしてみましょう。

デプロイ方法


プロジェクトをデプロイするには、画面右上の「Deploy」ボタンをクリックしてください。アプリケーションがビルドされ、ICP Playgroundネットワークにデプロイされます。このデプロイ環境は20分間利用可能です。

デプロイ後、IDE内にフロントエンドのプレビューが表示され、コードの動作確認がその場で可能です。

他のプロジェクトも試してみよう!


ICP Ninjaには、さまざまなユースケースやICPの機能を体験できるサンプルプロジェクトが複数用意されています。以下はその一部です:

  • Flying Ninja自分だけの2Dサイドスクローラーゲームを作成!プレイヤーは空飛ぶ忍者を操作して、ランダム生成される障害物をくぐり抜けていきます。スコアはオンチェーンのリーダーボードに記録されます。
  • Daily Planner日々のタスクや予定を管理できるデイリープランナーアプリ。HTTPSアウトコールを使って外部データ(例:歴史上の出来事)を取得し、アプリ内に表示させることもできます。
  • FileVaultファイルをアップロードし、オンチェーンに直接保存します。Internet Identity を使ったユーザー認証の統合例としても参考になります。
  • TokenmaniaICRC-2トークン標準を用いて、独自トークンを作成・発行。Internet Identityによるログイン、Principal IDの取得、トークンのミントといった一連のフローを体験できます。

すべてのプロジェクトは ICP Ninja 上で試せます。ブラウザひとつで始められるICP開発の第一歩を踏み出しましょう!

ETHDenverでICPに会おう!


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