コミュニティとのつながり:ICP HUBsにおけるインフォーマル・メンタリング学習者からリーダーへ
- ICP Japan
- 4月20日
- 読了時間: 9分
—— ICP HUBsにおけるインフォーマル・メンタリングの力

ある深夜、偶然見つけたICPのオンラインミートアップ。それがきっかけで、ICP HUBブルガリアの積極的なメンバーであるフィリップにとって、思いもよらぬ展開が始まりました。「気づいたら、他の初心者たちにスタートの手助けをしていたんです」と彼は振り返ります。「このコミュニティでは、“完全な初心者”から“ちょっと頼りになる人”になるのに、びっくりするほど時間がかからないんですよね」。このように、メンティーからメンターへの自然な移行はフィリップに限った話ではなく、ICPエコシステムの成長と活力の源でもあります。
ICP HUBは30以上の国に展開されており、地元の集まりがそのまま、メンバー同士が自然に成長を支え合うアクティブなコミュニティへと変わっていきます。フィリップはCryptoAdriaカンファレンスでこれを実感しました。学んだことを新しいメンバーに共有し、何気ない会話がブロックチェーンについての深い対話へと発展していったのです。
ICP HUBは、Web3への入り口と言えるでしょう。そこでは「専門家」と「初心者」という伝統的な境界線がなくなり、協働的な学びの場が広がっています。初めてブロックチェーンに触れる学生も、限界に挑む開発者も、未来へのビジョンを持つ起業家も、自分と同じような道を歩んできた誰かと出会い、その経験を共有してもらえる場所です。
この活気あるサポートコミュニティに、あなたも参加してみませんか?ICP HUBにおけるインフォーマル・メンタリングが、どのようにしてWeb3の未来を築いているのか——その一歩一歩を、これから一緒に見ていきましょう。
The Power of Community-Driven Learning
コミュニティ主導の学びの力
ICP HUBでは、メンバー同士が自然に交流し、互いに学び合う仕組みが育まれています。ICP HUBブルガリアでのフィリップの体験がその典型例です。最初はオンラインで議論に参加し、質問を投げかけ、やがては他の初心者たちのスタートをサポートする側へと成長していきました。
こうしたつながりは、さまざまな形で生まれます。ケニアでは、ナイロビ大学でのワークショップをきっかけに大学間ハッカソンが開催され、チームが協力してICPの革新的なプロジェクトを開発しました。ドイツでは、「AI x プロトタイピング」ワークショップが開催され、bolt.newやv0.devといったツールを用いて、コーディング経験がない人でもAIのアイデアを形にすることができました。ガーナでは「Zero to Dapp」ワークショップが開催され、分散型アプリケーション構築の実践的なトレーニングが提供されました。
こうした取り組みの成果は、世界各地で具体的な形として現れています。インドのバンガロールでは、Web3開発に焦点を当てたワークショップが開かれ、イノベーション・ネットワーキング・実践学習が融合したイベントとなりました。スイスのCV Summitでは、ChainFusionワークショップが行われ、ICPが他のブロックチェーンとどのように統合されるかが実演されました。UAEでは、TypeScriptとAIをテーマにした没入型ワークショップが行われ、これらの技術への理解を深める機会となりました。
ICP HUBナイジェリアでは「DecaHack」イニシアチブを通じて、大学生がICP上でプロジェクトを開発するのを支援しています。ポルトガルなど、他の国々のHUBでは、年間を通して新しいプロジェクトと開発者を育成するアクセラレータープログラムが実施されています。
これらの成功事例は、「インフォーマルな学び」がもっとも効果的に機能するのは、共通の関心や目標を通じて人々が自然につながったときであることを示しています。
Finding Your Path in the ICP Ecosystem
ICPエコシステムで自分の道を見つける
Getting Started
ICPへの第一歩は、小さなアクションから始まります。公式のLinktreeから自分の地域のICP HUBを選び、SNSをフォローして今後のイベント情報を受け取りましょう。各HUBでは、ミートアップ、ワークショップ、オンラインディスカッションなど、誰でも参加できる情報を定期的に発信しています。
Types of Support
HUBでは、あなたの目指すビルドの方向性に合わせたサポートを提供しています:
テクニカル開発モトコ(Motoko)言語、ChainFusion、Canister開発などの実践的なワークショップが提供されます。例えばガーナで行われた「Zero to Dapp」ワークショップでは、経験豊富な開発者のサポートを受けながら、初めての分散型アプリケーションを構築できます。
ビジネスの成長起業を目指す人には、HUBが展開するアクセラレータープログラムが役立ちます。フィリピン、ポルトガルなど複数の地域でアイデアを実用化する支援が行われています。たとえば「OLYMPUS」は、業界初のオンチェーン・アクセラレーション・プログラムとして注目されています。
一般的な学習ブロックチェーンの基礎知識を学びたい人には、各HUBが定期的に教育イベントを開催しています。まずはオンラインのミートアップに参加したり、コミュニティチャットで質問したり、地元の集まりに顔を出してメンバーと直接会話してみましょう。
Where to Find Mentorship
メンタリングはどこにあるのか?
ICPメンバーが集まる場所なら、どこでも自然にメンタリングが生まれます:
ハッカソンでは、経験豊富な開発者が新しいチームを手助けします
ローカルミートアップでは、何気ない会話が長期的な関係につながります
オンラインフォーラムやチャットでは、質問に素早く有益な回答が返ってきます
教育イベントでは、登壇者が参加者と交流する場面もあります
HUB主催のワークショップでは、実践的なガイダンスが標準で提供されます
一番の魅力は、予約も、堅苦しい紹介も不要なこと。興味のある話題の会話に加わり、困ったときに質問し、自分と同じ興味を持つ仲間とつながることで、コミュニティはさらに強くなっていきます。
Getting Started with Informal Mentorship
インフォーマル・メンタリングのはじめかた
Connect With Your Local Hub
まずは、自分の最寄りのICP HUBを見つけましょう。各HUBは、X(旧Twitter)、Telegram、DiscordなどのSNSで積極的に発信しています。自分が普段使っているプラットフォームを選んで、更新情報をフォローしましょう。
Join Online Spaces
ほとんどのHUBでは、メンバーが日々会話する活発なオンラインコミュニティを運営しています。たとえば:
【Telegramグループ】簡単な質問や最新情報のやりとりに便利
【Discordチャンネル】技術的なディスカッション向け
【X(旧Twitter)】ニュースやイベントの告知をチェック
【LinkedIn】プロフェッショナルなつながりを築く場
Attend Events
ICP HUBでは、経験者と直接出会えるイベントが多数開催されています:
週次オンラインミートアップ(全般的なディスカッション)
技術ワークショップ(ハンズオン形式の学習)
ローカル・ミートアップ(対面でのネットワーキング)
ICP Global Townhall などのグローバルイベント
チームが自然に形成されるハッカソン
Ask Good Questions
質問するときのポイント:
まず基本的な概念を自分で調べる
明確で具体的な質問をする
自分が試した内容を共有する
様々なアプローチに柔軟であること
助けてくれた人に感謝を伝える
Stay Active
関係を築くためにできること:
定期的なコミュニティコールに参加する
自分の進捗を共有する
自分ができる範囲で他の人を手助けする
提案をもらったら後で報告する
ディスカッションに貢献する
Use Available Resources
活用できるリソースもたくさんあります:
公式ドキュメント(Internet Computer公式)
ICP Education Center の教材
コミュニティブログやアップデート情報
各HUB独自の学習コンテンツ
ローカルのワークショップ資料
誰もが最初は初心者です。ICPコミュニティは、質問する人も、新しい視点を持ち込む人も歓迎しています。あなたの興味と参加が、ICPをより強くしていきます。
The Two-Way Street of Mentorship
双方向に広がるメンタリングの力
ICPコミュニティのメンタリングは「教える側」と「教わる側」がはっきり分かれているわけではありません。新しいメンバーが持ち込むアイデアや疑問が、ベテラン開発者の視点を変えたり、新しい発想を生んだりします。
最近ベルリンで行われたAIワークショップでは、コーディング経験がない参加者たちが、Web3でAIをどう活用できるかについて創造的なアイデアを披露しました。彼らの疑問やアプローチは、bolt.newやv0.devといったツールの新たな使い方の可能性を切り開くきっかけとなりました。こうした“新しい視点”こそが、コミュニティを前進させていくのです。
質問する側から、答える側へ。この転換は、自然な流れの中で起こります。数ヶ月前の自分と同じような質問をしている人を見かけたとき、あなたの経験が役に立つことに気づくはずです。学んだことを共有することで、あなたも教える側の一員になります。このサイクルが続くことで、知識は人から人へと渡り、より強く、深くなっていきます。
多くのアクティブなコミュニティメンバーも、最初はただの好奇心から参加した人たちです。チャットで質問をし、ローカルのミートアップに顔を出し、小さなプロジェクトを作り始める。それがやがて、他の人を助けたり、ワークショップを主催したり、ハッカソンでメンターを務めるようになるのです。この有機的な成長こそが、メンバー同士の絆を深め、長期的なつながりを生み出します。
こうして生まれた関係は、単なる技術サポートにとどまりません。メンバー同士がプロジェクトで協力し、チャンスを共有し、互いの目標を支え合うようになります。ある質問から始まった交流が、やがて国境を越えた友情やパートナーシップにつながっていく。それがICP HUBというコミュニティの魅力です。
Global Opportunities Through Local Connections
ローカルなつながりから広がるグローバルなチャンス
各地のミートアップ、ワークショップ、ハッカソンは、あなたを世界中の機会へと直結させる入り口です。
それを象徴するのが「ICP Global Townhall」です。世界中のメンバーが24時間にわたりアイデアやソリューションを共有するこのイベントでは、地域の小さな問いが、グローバルな専門家に届きます。そして、あなたのソリューションが、地球の裏側にいる仲間たちの助けになるのです。バンコクで解決された技術的な課題が、ベルリンの開発者に恩恵をもたらす——そんなことが実際に起きています。
実例も続々と生まれています:
ICP HUBケニアがワシントンD.C.の「Black Blockchain Summit」で知識を共有
ブルガリアのHUBがckSOLをローンチし、Solanaコミュニティとの国際的なつながりを構築
ナイジェリアのDecaHack Initiativeでは、大学生が海外メンターとつながりプロジェクトを実現
始まりはローカルでも、そこで止まる必要はありません。次のHUBミーティングが、あなたのグローバルWeb3への扉になるかもしれません。
Take Your First Steps
最初の一歩を踏み出そう
あなたの最寄りのICP HUBとつながることで、世界中のビルダーやイノベーターとつながる扉が開かれます。各HUBのSNSアカウントをフォローして、次のオンラインミートアップやローカルイベントの情報を見逃さないようにしましょう。
まずは、公式の開発者ドキュメントを使って実際に手を動かしてみてください。スキルを高めるにはEducation HUBを活用し、最新情報はコミュニティアップデートでチェック。
さらに挑戦したい方は、次回のハッカソンに参加するか、お近くのイベントを探してみてください。ICPコミュニティは、あなたをいつでも歓迎しています。
さあ、一歩を踏み出してみましょう。
Comments